― 良かれと思っているのに、なぜか噛み合わない ―
現場が止まるとき、
サボっている人がいるわけではありません。
むしろ逆です。
真面目で、責任感があって、
「ちゃんとやろう」としている人ほど、ぶつかります。
その理由を、ここでは「囚われ」と呼びます。
囚われとは、
大事にしているものが強くなりすぎた状態です。
正しくやりたい人(タイプ1)
「それ違うよ」
「基準通りにやって」
品質を守る人です。
でも強くなりすぎると、
- 若手が話しかけにくくなる
- ミスを隠す
- 空気がピリつく
正しさを守ろうとするほど、話しにくくなります。
人を助けたい人(タイプ2)
「俺がやっとくよ」
「大丈夫か?」
面倒見がよく、頼られる存在です。
でも強くなると、
- 抱え込みすぎる
- 任せられない
- 若手が育ちにくい
助けようとするほど、自分が手放せなくなります。
早く結果を出したい人(タイプ3)
「急ごう」
「早く終わらせよう」
工期や成果を守る人です。
でも強くなると、
- 不安が言いづらい
- 確認が減る
- 後からトラブルが出る
早さが、確認を後回しにします。
自分のやり方を大事にしたい人(タイプ4)
「うちはこうやる」
「このやり方が好きだ」
こだわりを持つ人です。
でも強くなると、
- 標準化を嫌う
- 気分に左右される
- 再現しにくい
こだわりが強すぎると、流れが止まります。
深く考えてから動きたい人(タイプ5)
「少し考えさせて」
「情報を整理したい」
冷静に分析する人です。
でも強くなると、
- 動きが遅くなる
- 現場との距離ができる
- 共有が減る
考えすぎると、動きが鈍ります。
心配になる人(タイプ6)
「本当に大丈夫か?」
「もう一回確認しよう」
事故を防ぐ人です。
でも強くなると、
- 決断が遅くなる
- 不安が広がる
- 前に進みにくくなる
心配が増えると、一歩が出にくくなります。
楽しく進めたい人(タイプ7)
「前向きにいこう」
「なんとかなる」
場を明るくする人です。
でも強くなると、
- 細かい問題を後回しにする
- 深い話を避ける
- 詰めが甘くなる
楽しさを優先すると、細かい確認が甘くなります。
主導権を握りたい人(タイプ8)
「俺が決める」
「任せろ」
力強く引っ張る人です。
でも強くなると、
- 圧が強くなる
- 意見が出にくい
- 反論が消える
強く出るほど、周りが静かになります。
波風を立てたくない人(タイプ9)
「まぁいいか」
「揉めない方がいい」
現場を穏やかに保つ人です。
でも強くなると、
- 本音が出ない
- 問題が残る
- 決断が先延ばしになる
静かな現場が、問題をそのままにします。
どれも悪くない
正しさも、
助け合いも、
早さも、
慎重さも、
強さも、
やさしさも。
全部、現場には必要です。
問題は、それだけが正しいと思ったとき。
自分が大事にしているものを、相手も同じように大事にしているとは限りません。
小さな会社ほど影響が大きい
10人前後の会社では、
社長や職長の考え方がそのまま現場の空気になります。
強く言えば動く。
でも、本音は減る。
誰かが悪いのではありません。
見ているものが違うだけです。
まずは気づくことから
自分はどのタイプが強いだろうか。
それに気づくだけで、
言い方が少し変わります。
現場も少し変わります。
囚われをなくす必要はありません。
強すぎないように、整えるだけです。
⛑️保安全に⛑️
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